厳しい話、転職では年収ダウンすることがあります。
有効求人倍率が上がっている現在でも、転職をして年収アップする人は30〜40%程度です。
いまは転職で年収アップする人も増えてるんだな。
「35~39歳でも48.2%と高水準となっている。」https://t.co/8VGItqWREb
— 転職コンサル山田 (@tenshokuz) October 13, 2019
もちろんこのデータは全体のデータなので、事前にしっかり準備して専門の転職エージェントを利用すれば「年収ダウン」ではなく約40%の年収アップに入れる可能性が上がります。
そしてもう一つが転職で年収ダウンしても、一概には「転職失敗」とは言えません。
「やりがいのある仕事」「働きやすさ」「スキルアップ」などを目的に転職することで、充実した毎日を過ごすことができ、意欲を持って働けるようになります。
いったん年収ダウンしても結果として年収アップにつながる可能性があります。
そこで今回は
について解説していきます。
転職で年収ダウンする人は実は多い
転職で年収がダウンするケースは統計上多いですが、あくまで一時的なケースも含まれます。
転職の成功を金銭面だけで測ることはできません。
ここでは転職で年収ダウンが考えられるときの心構えを紹介します。
転職=必ず年収アップではない
転職すると必ず年収がアップするわけではありません。
転職する人で自分のチカラを過信しすぎて「私は年収アップするはずだ」と思って転職活動はじめたら「年収下がる可能性が高いことに気がついた」という人は多くいます。
まだまだ全体の50%くらいが転職では年収現状維持か年収ダウン、と考えたほうが良さそうです。
入社時の年収はあくまでも「初任給」長い目で見ることが重要
転職の場合でも入社した年の年収はあくまでも初任給と思いましょう。
基本的に企業は最低でも毎年一定額の昇給がありますので、昇給額はできれば確認したい事項の1つです。
入社時の給料が高くても、その後昇給額が低ければ、生涯年収としては低くなりますので、年収は長い目で見ることが重要です。
年収アップだけが「転職成功」ではない!
年収アップだけが転職成功ではありません。
前述したとおり年収が上がったとしても昇給がほとんどない会社では生涯年収は低くなります。
転職成功の判断を金銭面だけにとらわれることはオススメできません。
転職することで生活環境が転職することで改善する場合も転職成功と言えます。
仕事をする時間は1日の半分近くを占めますので、年収が下がったとしても人間関係のストレスが軽減し仕事自体が充実することは、お金には代えられません。
プライベートを優先して年収が下がったとしても人生の幸福度は上がりますので、転職は成功したと言えるでしょう。
補足:知っておきたい「年収ダウンの許容範囲」
年収ダウンの許容範囲は人によって違うと思いますが、判断基準としては「生活に困らないレベル」という点でしょう。
家賃や光熱費、通信費、食費など最低限必要な費用を把握し、そこを下回らないような年収であればとりあえずの生活はできます。
月のレジャー費は最低限確保したいなどの希望があれば、必要な生活費が増えていきますので自分は月収いくら必要かを把握しておきましょう。
転職で年収ダウンしてしまう6つの理由
転職で年収が下がってしまう理由は大きく6つあります。
一つずつ紹介していきます。当てはまるものがないかチェックしましょう。
転職で年収ダウンする理由1:異業種・未経験職への転職
異業種や未経験業種に転職する場合は、社会人としての経験はあるものの転職後の職種経験はゼロになります。
もちろん新入社員と同じ給与にはならないことが多いですが、異業種・未経験の場合は年収ダウンになることは覚悟しておきましょう。
転職で年収ダウンする理由2:仕事以外の時間を重視するため労働時間が短くなった
仕事以外の時間=プライベートの時間を重視したいという場合、単純に仕事する時間が減りますので年収は下がる傾向にあります。
今までは残業することで得ていた給与も、残業時間が減ることで年収が下がる可能性はあります。
転職で年収ダウンする理由3:面接時に年収の交渉ができなかった
面接時に年収の交渉ができなかった場合は、年収が下がる傾向にあります。
今までの年収を維持したい場合は交渉する必要がありますが、転職ルートによっては年収交渉自体が難しいことも多いです。
給料交渉することで「内定がもらえない」ということになければ、転職すらできません。
転職エージェントやヘッドハンティングサービスを活用することは、給与交渉など自分ではやりにくいことをエージェントに任せられるので「年収アップ」を目指す転職ではオススメです。
転職で年収ダウンする理由4:賞与や「手当」がなかった
賞与や各種手当について確認せず、入社後に金額などが発覚するケースでは、年収が下がる可能性があります。
現職での年収は、基本給だけでなくさまざまな手当や賞与が含まれています。
それらを細かく把握、転職先でも同等の手当などがあるのかという点はできる限り確認しなければならない点です。
転職で年収ダウンする理由5:雇用形態が変わった
などにより雇用形態が変わると年収が下がる可能性があります。
正社員以外の雇用では賞与が発生しないことが多く、この分の年収は確実に下がってしまいます。
しかし雇用形態によっては定時で帰宅できたり、休みの融通が利きやすくなったりすることもありため、家庭環境の変化に合った働き方ができる可能性が高いというメリットはあります。
転職で年収ダウンする理由6:大企業からベンチャー企業への転職
大企業からベンチャー企業への転職をした場合は、会社自体の資金力が全く違いますので年収が下がる傾向にあります。
基本給だけでなく、各種手当がないなど福利厚生が充実していないケースもありますがベンチャー企業ならではの仕事のやりがいは魅力的です。
補足:ベンチャーへの転職 リスクもあるが大成功のチャンスも!
ベンチャー企業への転職はハイリスク・ハイリターンと言っても過言ではありません。
倒産するかもしれないリスクはありますが、自分の努力次第でいくらでも成長する可能性があります。
得意分野以外の仕事を任されることも多く、自分のスキルが増えると同時に、自分を見つめ直すきっかけにもなり、本当に得意なこと向いていることは何かに気づくことで、新たなスキルの開拓につながります。
年収ダウンでも転職すべき人・やめた方がいい人
年収が下がったとしても転職すべき人と転職をやめた方がいい人がいます。
ここでは転職に向いている人とやめた方がいい人について紹介します。
年収よりも「叶えたいこと」があるなら転職はオススメ!年収はおのずと上がってくる
年収よりも「叶えたいこと」があるなら転職はオススメです。
なぜなら年収を下げてでも叶えたいことは、仕事に打ち込むことで成果を出しやすいため、結果として年収アップへとつながるからです。
そのためにも「何を叶えたいのか」を明確にしましょう。
自分のスキルと叶えたいことを総合的に考え、最適な転職先を探すことが転職を成功させるために重要です。
「現状から逃げたい」ネガティブな転職は要注意
「現状から逃げたい」など職場環境や今の生活環境にネガティブな理由があって転職する場合は注意が必要です。
ネガティブな理由は建設的ではなく、冷静な判断を失ってしまいます。
転職を考えるきっかけがネガティブな理由だとしても、
という前向きな目的を持って、転職活動する必要があります。
自己分析や企業研究が充分にできずに現状から逃げるために転職すると、同じような不満や不安を持った時に転職で逃げることを覚えてしまうため、結局転職を繰り返すことになりかねません。
やりがいではなく給与だけが成否の基準なら転職はおすすめしません
給与アップだけが目的で転職することはオススメできません。
やりがいや仕事環境などを総合的に考えて転職しない場合、仕事自体を続けるモチベーションが低くなる可能性があります。
1日の中で半分近くを占める仕事が「まったく楽しくない」「やる意味を見出せない」となれば、給与は良くても続けることは厳しいです。
プライベート時間だけでなく仕事の時間も有意義にするためにも、仕事内容を軽んじてはいけません。
年収ダウンは転職失敗ではない!5つの理由
年収ダウンは転職の失敗ではありません。
ストレスフルな環境で自分がやりたくない仕事を、プライベートを削ってまでやることは、どうなのか?ということです。
ここでは年収ダウンが転職失敗ではない5つの理由を紹介します。
年収ダウンしても「やりたい仕事」に転職できた!
やりたい仕事に転職できた場合、転職は大成功と言えるでしょう。
たとえ一時的に年収がダウンしたとしても、やりたい仕事では結果も出しやすくいずれ年収アップへとつながっていきます。
年収ダウンしてもなりたい「ポジション」に就けた
なりたいポジションについて、やりたい仕事を任せてもらえるようになったことで、自分の満足度が上がります。
たとえ年収が下がったとしても、なりたいポジションでやりたい仕事をするので、仕事で出す結果が年収アップへとつながっていくでしょう。
年収ダウンしてもキャリアアップ転職ができた!
年収ダウンしても大手企業や有名企業への転職やポジションアップの職務経歴書的にキャリアアップとなる転職は次のステップアップへとつながります。
転職によりキャリアを上げることで、自分のスキルや経験も蓄積していきます。
自分の市場価値が高まりますのでいずれ年収アップしていくでしょう。
ただしキャリアアップ転職の場合、それなりの結果を期待されていますので、年収に関わらず責任は重くなることを忘れてはいけません。
年収ダウンしたけど、職場環境がよくストレスがなくなった!
職場環境が改善することは心身ともにストレスが減ります。
ストレスがなくなることは幸福度が高くなりますので、お金には代えられないメリットです。
職場環境が良くなることは、仕事へのパフォーマンスが向上し、効率もアップしますので、結果を出しやすくなります。
年収ダウンしたけど、前の会社より将来性が期待できる
会社の方針が納得いかず「将来性が期待できない」という理由で転職する人は多いです。
前職より年収がダウンしても、伸びる業界で将来性に期待できる会社は将来年収も上がっていく可能性が高く、また自分が納得して転職を決めているので働く意欲も高まります。
社員の働く意欲が高い会社は将来成長する可能性も高いため、一時的に年収が下がったとしても転職は成功と言えるでしょう。
入社後に活躍できる環境であれば実力次第で年収アップに!
一時的に年収がダウンしたとしても、入社後の努力や活躍次第で年収が上がる可能性は十分にあります。
やりたい仕事やなりたいポジションなど、自分の転職目的と合致していると結果も出しやすく昇級することも可能でしょう。
そのためにも目先の年収にこだわらず、自分を生かせる会社への転職を成功させることがカギです。
それでも年収ダウンは避けたい人へ!転職で年収を下げないために
年収ダウンの代わりにプラスの理由があってやはり年収が下がるのは避けたい!そんな人へ転職で年収ダウンにならないためのポイントについて紹介します。
転職活動は焦らず譲れない条件は納得できるまで
家庭がある場合など年収ダウンは絶対に避けたい時は、転職を焦ってはいけません。
譲れない条件を明確にして、給与以外で妥協できる点を考えましょう。
現職の年収は基本給だけでなく「手当」なども伝える
年収が下がらないようにするためには転職活動の際、基本給だけでなく各種手当も伝えましょう。
年収500万円の人が転職活動のするとそのまま年収500万円を提示されることが多くありますが、年収500万円とは別に「住宅手当」「家族手当」などがあれば、事前に伝えましょう。
具体的な金額を示すことで、採用企業側も考慮してくれることがあります。
給与交渉は面接で なるべく早い段階に
給与交渉はなるべく早い段階で始めることが重要です。
せっかく内定をもらったとしても給与面で相違があるとそれまでの経緯が無駄になってしまい、自分にとっても企業にとっても良いことは何もありません。
給与交渉・給料提示は早い段階で行うことをオススメします。
年収を交渉してくれる転職エージェントを利用する
とはいえ給料交渉はなかなかしにくいものです。
とくに直接応募の際は、どのタイミングしていいのか企業側のペースで進められてしまいます。
そこで代わりに年収交渉をしてくれる転職エージェントを利用しましょう。自分では交渉しにくいことも代行してもらえるためより自分の希望に合った条件で転職できる可能性が高まります。
転職で年収ダウンでも失敗じゃない まとめ
転職において年収ダウンは避けられないことが多いです。
年収が下がらないように転職活動を行うことは重要ですが、それよりも「やりがい」や「働きやすさ」、「キャリアアップ」などを優先することで、いずれ年収が上がり最終的な生涯年収が高くなるということもあります。
自分の努力で年収を上げるという気持ちを持つことで、転職の幅を広げることができるでしょう。
また年収交渉には転職エージェントの利用がおすすめです。
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