仕事をする上で人付き合いの悩みは尽きないものです。
人付き合いが苦手な性格だと何かとツライことも多いはず。
今回は人付き合いが苦手な人の原因と克服法・そして人付き合いが苦手な人向けのお仕事をご紹介します。
会社組織で働く以上、どんな職種でも最低限の人付き合いはありますが他の職種に比べると人付き合いが少なくて済む仕事が世の中にはあります。
またこれを機に人付き合いが苦手になっている原因も探ってみましょう。
苦手の原因が判明すればツライ気持ちを抱えたまま仕事をし続ける必要がなくなるかもしれません。
人付き合いが苦手と感じる場面は人それぞれあります
「人付き合い」と一言で言っても、いろんな付き合い方があります。
- 一対一での人付き合いが苦手
- 少人数グループでの人付き合いが苦手
- 大人数での人付き合いが苦手
一対一は大丈夫でも、3人以上になると苦手と感じる人もいます。
むしろ大人数の中ではうまく（目立たなく）立ち回れるけれど、一対一だと相手と目も合わせられないなど、苦手と感じる場面は人それぞれです。
前提として「人付き合いが苦手」といっても自分がどんなケースで苦手なのかは把握しておきましょう。
それによって対処法や「人付き合いが苦手」な自分がどんな仕事に向いているの変わってきます。
人付き合いが苦手と感じる原因
あなたが人付き合いが苦手な理由は何でしょう？
人付き合いが苦手なのを克服するためにも、まずはその理由・原因を解明していきましょう。
そもそも内向的な性格
内向的な性格の人は、外部からの刺激に疲れやすく、みんなでワイワイ話すような場へは行きたくないと考える人です。
自分の興味のあることを突き詰めて考えることが好きなので、ひとりでいることが苦ではありません。
周りからみると、自分の興味のあること以外は無関心であったり、徹底的に人づきあいを避けたりと、「付き合いづらい人」と思われがちです。
自分から話しかけたり、自分の気持ちを表情に出すことが苦手なので、そう思われてしまうのです。
しかし、内向的な性格の人にも強みがあります。
一度集中すると高い集中力を発揮することができ、何に対しても分析する能力を持っています。
また内向的な人は自分の中で物事を深く考えることが得意なので、たくさんのアイデアを持っていたりするのです。
分析・研究・開発といった仕事など適所適材で向いてる仕事に就くことができれば、その才能をいかんなく発揮することができる人なのです。
優し過ぎる性格（人に気を遣いすぎる）
人の気持ちを想像しすぎて行動ができなくなる人です。
内向的な人に多いのですが、常に自分の気持ちと向き合っているため、他者の気持ちにも寄り添いすぎてしまい、「こうしたらこう思われるかも」と気にしすぎて、結局何もできなくなってしまうのです。
人への気遣いは必要なことではありますが、気遣い過ぎると自分が疲れてしまいます。
人付き合い＝自分が疲れる、とあてはめて、人と接触するのを極力避けるようになってしまうのです。
慎重過ぎる性格（物事を深く考えすぎる）
「こうしたらこうなるかもしれない」と慎重になりすぎて行動がとれない人です。
その場のノリや雰囲気に合わせることはせず、しっかり考えてから行動することは強みである一方、やはり「付き合いの悪い人」とみられがちです。
自信がない（他人の評価が気になる）
周りの人に自分がどう見られているのか気になって、それを知るのも怖くて人付き合いを避けてしまう人です。
自分に自信が無いので、自分の意見を言うのも当然苦手です。
相手に合わせてばかりで疲れてしまうことが多いので、人付き合いも苦手と感じるのです。
過去にトラウマがある
過去に受けたイジメや大きな失敗などで、自信を喪失すると共にそれがトラウマになってしまうことがあります。
似たような場面に出会うことがないよう、そういった機会をなくしてしまおうとして人付き合いを避けてしまうのです。
職場の人とだけ人付き合いがうまくいかない場合
職場の上司や同僚とだけうまくいかない、という場合もあります。
これは、とにかく相性が悪いだけということもあります。
とくに上司との相性は大切で、職場で活躍できていなかった人でも、自分の長所を生かしてくれるマネジメントの上手な上司の下についたことにより大活躍し社内MVPを獲得するまでになった、ということは本当によくある話です。
あなたに問題があるのではなく、相手に問題があるという可能性も忘れないでください。
仕事内容が合わず成果がでてなく周りの人から冷遇されている
今の仕事内容が自分に合っていないという可能性はありませんか？
職人のように作業に打ち込むことで本領を発揮できるタイプなのに、器用に動き回る営業としての働き方を求められている場合など、自分のよさを生かすことができない仕事をしていると成果につながりません。
そのせいで周りから「あの人は仕事ができない」と見なされ、冷遇されているということもあります。
仕事内容が自分に合っていないという自覚があるなら、ポジションチェンジも考えてみましょう。それが不可能なら、思い切って転職して自分に合った仕事を見つけるべきです。
仕事内容がはまって成果がでれば今までの人付き合いが信じられないくらいコミュニケーションが上手くいったり、周りがあなたに対して丁寧に接してくれるようになります。
仕事内容と自分の強みが本当に合致しているのか、仕事ができないのではなく自分の長所を生かせていないせいで人付き合いにも響いているのではないか、ということを一度よく考えてみましょう。
人付き合いが苦手なのを克服する方法
この記事を読んでいるあなたは、「人付き合いが苦手だけど、どうにかしたい」と考えていると思います。
変わりたいと思っている今がチャンスです。
これから説明する「人付き合いが苦手なのを克服する方法」を読んで、ぜひ改善に取り組んでみましょう。
まずは話の聞き役に徹してみる
自分から積極的に話さなくても、相手の話に耳を傾け関心をもっていますよと態度で表すのです。
人は自分に関心を持ってくれる人に対しては好意的に感じます。
あいづちや表情だけでも、相手に好意は伝わるものです。
相手が自分のこと好いてくれればその人との付き合いも楽になるでしょう。
すべての人から好かれるのは無理だと割り切る
人に気を遣いすぎて疲れる人は、裏を返せば相手に嫌われるのを怖がっているのです。
しかし、すべての人から好かれるのは無理です。
「嫌われたかも」と感じても、「この人とは合わないんだな」くらいに思って割り切ってしまいましょう。
気持ちがずっと楽になりますよ。
「まぁいいや」と流す、スルースキルを身に着ける
人付き合いをしていて、うまくいかないことは誰にでもあります。人付き合いがうまく見える人にだって、些細な失敗はいくらでもあるものです。
だからといってすべてがダメになることはありませんし、相手もたいして気にしていなかったりします。
悪口・陰口を言う人がいた場合も、このスルースキルが役に立ちます。
言われ事に対して深く考えすぎないといったスルースキルを磨くのも、人付き合いがうまくなるには必要なのです。
他人と比べない
人付き合いが苦手な人に多いのは、自分に自信がないことです。
あなたが「ああなりたい」と憧れる、人付き合いが華やかな人が周りにいるかもしれません。
ですが他人は他人です。
無理に外向的になろうする必要はありません。他人の目や評価を過剰に気にすることはやめましょう。
肩から力を抜いて、あなたらしくあればいいのです。
嫌われることを怖がらなくていい
過去にいじめられたなどのトラウマがある人も、人付き合いが苦手になる傾向があります。しかし過去は所詮は過去です。
今のあなたは過去のあなたとは違うのです。
もしまた嫌われていじめられたとしても、社会人にもなってそのようなことをする相手の方が幼稚で未熟な人です。
自分が冷静に対処すれば、そういった問題は解決できます。
過去の自分と決別する儀式として、自分自身のイメージを変えてみてはいかがでしょうか。
明るいトーンの声で挨拶することからでも始められますよ。
無理に相手に合わせる必要はないが相手に興味は持ち続けよう
話を合わせること自体が苦手と感じている人もいますが、無理に話を合わせる必要はありません。
しかし自分が興味がないからといって不愛想に接したりするのは身勝手すぎます。
「聞き役に徹する」際にも説明しましたが、たとえ興味のない話であっても、相手の目を見て相槌を打つくらいはできるはずです。
あなたに話しかけてくる人がいたら、「どうしたのかな？」「どうしてこんな話をするのかな？」「何があったのかな？」と相手に興味を持つように心がけましょう。
人付き合いを一切やめてもいい
遊びのお誘いやランチのお誘いに、気が向かなかったら断っても構いません。
そのうち誘われなくなるとは思いますが、気が向かない誘いなら最初から無い方がいいですよね。人付き合いが苦手と悩むくらいなら、いっそ人付き合いがなくても大丈夫と開き直るのもありです。
人付き合いがダメ＝すべてがダメではないのですから。
人付き合いが苦手な人向けお仕事
人付き合いが苦手な人向けの仕事をここでは紹介します。
チームワークを重視するという働き方よりも、作業に集中するような働き方が中心になります。人と話すことが少ない仕事で、向いている人にとっては仕事がかなり楽に感じられるでしょう。
技術・開発職
人付き合いが苦手な人はITエンジニア・プログラマーといった技術・開発職を目指す道もあります。
プログラミングの知識をつけておけば高い収入をデスクワークで得ることができ、普段の仕事の大半はPCに向かって作業をすることが多くなります。
人付き合いが苦手でも技術・開発職でその分スキルを仕事で発揮することができれば自分の会社でのポジションを確立することができる仕事です。
人付き合いのせいで肩身が狭い思いをすることがないので、プログラミングの勉強をするモチベーションがあるならぜひ選択肢の一つに入れてみてください。
派遣社員（事務職）
正社員へのこだわりがないなら、派遣社員としての働き方も視野に入れてみてはいかがでしょうか。
正社員が「会社に貢献する」ということを期待されている一方、派遣社員は「業務の一部を手伝うために別会社から派遣されている」というポジションです。社内政治などに心底嫌気が差しているなら、社内のいざこざから完全に独立した存在である派遣社員として働くことで面倒な人付き合いから解放されることもあります。
また会社が合わない場合は一定期間で別の派遣先に変えてもらうことができるのも派遣社員のメリットです。
人付き合いを重視して職場を選びたい場合は、派遣社員として色々な会社を見て自分に合うところを探してみるのもよいでしょう。
おすすめはデータ入力業務です。
とにかく人との関わりがなく、PCに向き合う仕事であるため職場の人たちも「できるだけ人付き合いが少ない仕事がしたい」という動機からデータ入力の仕事を志望していることが多いです。いつも静かで世間話などもする必要ない職場がほとんどなのでストレスなく勤務できるでしょう。
派遣社員の募集が多い事務系の仕事もデスクワークでの作業が中心なのでおすすめですが、データ入力の作業よりはコミュニケーションの頻度が多くなることは覚悟しておきましょう。
工場のライン工
デスクワークは嫌だ、自分の体を使った仕事がしたいという場合には工場のライン工という選択肢もあります。
ライン工の仕事は決められた時間で決められた作業をやり切る、スピードと正確性の仕事です。
作業中にはおしゃべりをする余裕もありません。作業に集中しているとあっという間に1日が終わっているということもあるので向いている人は苦痛なく働くことができます。
また期間限定のライン工は貯金をしやすいというメリットもあります。工場によっては夜勤も含むため寮に入らなければならないことが多いのですが、寮費はほとんどの場合無料なので家賃分を浮かすことができます。
自動車メーカーの工場などでは最大の契約年数である2年11ヶ月を満了すると、慰労金として数百万円を受け取ることができるところもあります。また生産技術管理職にキャリアアップする可能性もあるので、手先が器用な人は考えてみてもよいかもしれません。
倉庫内作業
工場のライン工と似ていますが、倉庫内での作業メインの仕事もあります。
物流センターなどで商品のピッキング、箱詰め、棚卸などを行います。
作業中に人付き合いが発生することが少ないので、人付き合いが苦手な人に向いている仕事です。
ただ作業内容によっては体力が必要となったり、繊細さや丁寧さが必要となることもあります。
倉庫作業の仕事に就こうとする際には、その作業内容が自分に合っているかどうか、見極めてからにしましょう。
ドライバー
配送ドライバーの仕事は人付き合いの少ない仕事の代表格です。
タクシードライバーは人と話すことがあり気が使うシーンが多いですが、配送ドライバーであれば仕事内容によっては大幅に少なくなります。免許を取るモチベーションがあるなら、トラックのドライバーになるのも一つの手です。
荷物の積み下ろし以外、ほとんどの時間を一人で運転して過ごすため人との関わりを極力抑えられます。
とくにおすすめなのがルート配送という、決まったルートを走って荷物を降ろして回る仕事です。お互いに仕事を把握し合っているためあいさつ程度のコミュニケーションだけで済ますことができ、人付き合いのわずらわしさを感じません。
ただ積み下ろしの作業は体を使いますし、朝方まで勤務することもあるため体力勝負の仕事になります。
清掃
一言で清掃といっても、いろんな場所の清掃があります。
ビルの清掃、ホテルの清掃、コンサート会場の清掃、特殊なところで言えば、バスや電車といった公共の乗り物の清掃も含まれてきます。
技術が必要とされる分野ではありますが、一人もくもくと腕を磨き、その道のプロとなることができる職業です。人と関わり合いをもたずに、それでも人や社会の役に立つ、達成感のある仕事といえるでしょう。
WEBライター
ウェブ上で公開される文章・記事を執筆する仕事です。
一文字いくら、から始まるので、いきなりたくさん稼げる仕事ではありませんが、経験を積んでいけばそこそこ稼げるようになります。
人付き合いは苦手だけど、メールや文章を書くことは苦ではない人に向いています。
クラウドソーシングサービスを利用すれば、すぐ仕事が見つかるのもメリットです。
翻訳業
外国語の知識があれば、ネット経由などで仕事を請け負い自宅で仕事ができるのが翻訳業です。
人と関わるのは苦手だけど、語学力を活かしたい人に向いています。
翻訳業は瞬発力が求められる通訳とは異なり、いかに自然な言語へ翻訳できるかのセンスが問われます。
語学力にそこまでの自信はないけれども、翻訳業につきたいという人でも新たに参入していくことは可能です。
勉強の日々にはなるでしょうが、人付き合いはほとんどしなくても済むので人付き合いが苦手な人でも活躍できる職業です。
校正・校閲
書籍制作では必ず必要な工程作業が、校正・校閲です。
誤字や脱字などの文字の誤りを正す校正と、文書の内容の正誤を確認する校閲と、作業自体はどちらも高い集中力が求められ、周りと雑談しながらなんてもってのほかな職業です。
周りに人はいるけど無音の状態が続くことが普通で、沈黙や孤独に耐えられる人が向いてる仕事です。
職人のような特殊な技術でもあるので、何か手に職を身に着けたいなら一度考えてみてはいかがでしょうか。
ハンドメイド作家
手先が器用で、手芸が好き！という人なら、ハンドメイド作家になることも可能です。
クリエイティブな感覚が求められますが、好きを仕事にできる可能性が高い職業です。
フリマアプリなどで販売すれば、人と直接会話をすることはないので、対人が苦手な人にも向いています。
ただ作る物によっては、薄利多売傾向に陥る可能性があるので要注意です。
これで食べていくというより、副業感覚で取り組んだ方が楽しさが損なわれないかもしれませんね。
どうしても人付き合いを苦手！誰とも合わないなら独立するしかない
それでもどうしても人付き合いが苦手、そもそも人に管理されたり空気を読んで合わせなければいけないのが嫌という場合の最終手段は独立です。
独立すると自分の営業力で仕事を取らなくてはならなかったり、経理面を管理したりと苦労は多いですが会社員特有のわずらわしい人付き合いから解放されることは確かです。
今ではオンラインで受注する在宅ワークという働き方もあり、それで生計を立てている人たちもたくさんいます。
「週末起業」と呼ばれる、普段は会社で働きながら、週末を中心に独立へ準備する動き方もあり、独立してからの仕事がないというリスクも回避できるため、人付き合いが苦手なら週末企業から始めてみるのも一つの手段です。
自分自身にwebデザインやプログラミングなどのスキルがあるなら、インターネット上で営業活動をして仕事をもらえば人との直接的な付き合いは避けることができます。
今は「嫌なことでも我慢して働く」という時代ではありません。自分の長所やゆずれない条件に応じて色々な働き方が可能なので、「独立する」という選択肢も持っておいて損はありません。
人付き合いが苦手な人向けのお仕事紹介 まとめ
人付き合いを苦手人向けのお仕事をいくつかご紹介してきました。
- 技術・開発職
- 派遣社員
- 工場のライン工
- 倉庫内作業
- ドライバー
- 清掃
- WEBライター
- 翻訳業
- 校正・校閲
- ハンドメイド作家
会社員が悩みがちな人付き合いを気にする必要がないので、転職を考えている人はぜひ選択肢として考えてみてください。
また、人付き合いが苦手となっている原因が何なのかを把握することが大切です。
- 自分の性格的な問題なのか
- 上司・同僚・仕事内容が合っていないために人付き合いが上手くいっていないのか
人付き合いが苦手になっているのは自分だけのコミュニケーション能力だけの問題ではないかもしれません。今の会社での人付き合いが上手くいってなければ転職を考えるのもありでしょう。
またとにかく会社員としての人付き合いから解放されたいなら、独立してしまうのが一番かもしれません。今はインターネット上でコミュニケーションをとり、仕事を進められる時代です。無理に我慢して会社員の身分にこだわるよりも、自分に合った働き方を見つけてください
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